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2008年12月22日
『アップルを創った怪物』スティーブ・ウォズニアック(著)
『アップルを創った怪物―もうひとりの創業者、ウォズニアック自伝』スティーブ・ウォズニアック(著)
今のアップルと言えば、スティーブ・ジョブズ氏ということになるのでしょう。
しかし、この人がいなければ、Apple Computerは、生まれることはなかったでしょう。
アップルの創業者の一人、スティーブ・ウォズニアック氏です。
本書は、スティーブ・ウォズニアック氏の自伝です。
子供のころのことから、ジョブズ氏との出会い、AppleⅠをどうやってつくったか、Apple Computerの創業、なぜアップルを出て行ったのかなどなど、について書かれています。
おもしろかったです。
とくに、ウォズニアック氏のいたずらが、おもしろかったです。
ビジネス書としては、2008年で、1番笑ったかもしれません。
ウォズニアック氏は、いたずら好きというのは、どこかで読んで知っていたのですが、ここまでとは知りませんでした。
そして、Apple Ⅰが、どうやってつくられたのか。
様々なことが重なって、それまでのウォズニアック氏の経験の積み重ねで、Apple Ⅰが生まれたということがわかりました。
起業したくてしたわけではなく、当時働いていたHPでは、パーソナルコンピュータを作る気がないということがわかって、ジョブズ氏と起業するに至ったということです。
エンジニアとして、生きて行きたいと考え、エンジニアが、世界を良くするということを信じている。
そういう姿が、伝わってきました。
何か社会に役立つものを提供したいと考える人には、興味深く読むことができるのではないでしょうか。
とくに、アップル好きな人には、新たな発見もあるかもしれません。
わたしは、アップルがどうやって生まれたのか、そういったことが知りたかったので、読んでみました。
この点を以前より知ることができました。
ジョブズ氏についての本は、たくさんありますが、ウォズニアック氏については、あまりありません。
そういう意味でも、貴重な本でしょう。
ウォズニアック氏やアップルの創業などに興味がある方が、読まれると良いと思います。
2008年12月15日
『スピード・オブ・トラスト』スティーブン・M.R.コヴィー(著),レベッカ・R.メリル(著)
『スピード・オブ・トラスト―「信頼」がスピードを上げ、コストを下げ、組織の影響力を最大化する』スティーブン・M.R.コヴィー(著),レベッカ・R.メリル(著)
本書では、信頼について書かれています。
信頼がなければ、どうなるか?
昨今の、食の安全問題に見られるようなことが起こると考えるとわかりやすいかもしれません。
購入を控える、企業は最悪倒産する、安全チェックのためにコストや時間がかかる。
こういったことが起こっています。
経済活動が、停滞してしまうと言えるかもしれません。
もしくは、狼少年のことを考えるとわかるかもしれません。
いつも嘘ばかり言っていると、本当のことを言っても、信じてもらえず、人の行動に影響を与えることができにくくなるでしょう。
嘘をつくメリット
嘘をつかない(ついたことがない)人は、そうはいないと思いますが、嘘をつくのは、何かしらメリットがあるからなのではないでしょうか。
とくに、組織などでは、自分の評価を下げるようなことは言わないほうが良い、隠すといったことがあると言われます。
隠蔽は嘘ではないですが、事実でもありません。
信頼すること、自分の本心、事実を言うことがメリットになる
事実を言うこと、自分の本心を言ってもデメリットにならないこと、そういう環境がないと、なかなか言えないものなのかもしれません。
組織などにおいて、事実を言える「環境」づくりも大切だと思います。
失敗を責めない
と企業のトップが言うことがあるのは、こういう「嘘」を報告しあうことで、コストが上がるということを知っているからでもあると思います。
(挑戦することの大切さを感じているからというのが大きいと思いますが。)
この『スピード・オブ・トラスト』では、信頼を得たいと考えている人には、参考になるフレームワークが提示されています。
そして、どういうことを意識して、行動すると良いかも、書かれています。
こういったことが実践できるようになり、信頼されるリーダーになる、信頼される人になったときに、「信頼」のメリット、信頼がないことのデメリットを伝えると、「嘘」を言うことで、メリットがあると考える人も、理解しようと思うかもしれません。
信頼を得ることの価値。
厳しい時代であるからこそ、ますます重要に、大きくなっていくのかもしれません。
信頼の価値を認めていて、信頼を得るために、どうしたら良いのか。
そういうことを考えたい方が読まれると参考になると思います。
信頼というものが、どうやって得られるのか、そういうことがわかったので、読んで良かったです。
『スピード・オブ・トラスト―「信頼」がスピードを上げ、コストを下げ、組織の影響力を最大化する』スティーブン・M.R.コヴィー(著),レベッカ・R.メリル(著)
2008年12月 9日
『アイデアのちから』チップ・ハース(著),ダン・ハース(著)
『アイデアのちから』チップ・ハース(著),ダン・ハース(著)
マルコム・グラッドウェル氏の『ティッピング・ポイント』を読んだことがある方は、「記憶に焼きつく」「記憶に粘る」ということが、ティッピング・ポイントを超える、ヒットするために必要ということを、ご存知と思います。
『急に売れ始めるにはワケがある』マルコム・グラッドウェル (著)
本書、『アイデアのちから』では、この「記憶に粘る、焼きつく」ために、どういうことを考えると良いのか、ということを取り上げています。
正直、人には教えずに、自分だけで使いたい一冊です。
本書に書かれていること、一つひとつは、他の本や情報などでも、見つけることができると思います。
事例などを見ると、どこかで聞いたこと、読んだことがあるものが多いです。
しかし、本書で提示されている、フレームワークが、良いです。
活用しやすいと感じました。
実際、わたしも、このフレームワークを使って、アイデアなどを考えてみたりしています。
たしかに、記憶に粘る、焼きつきやすいことを、考え出す、生み出すことができるように感じています。
そのフレームワーク、法則とは、
Simple 単純明快である
Unexpected 意外性がある
Concrete 具体的である
Credible 信頼性がある
Emotional 感情に訴える
Story 物語性
という6つです。
頭文字を取って、SUCCESs(成功)というように覚えると覚えやすいです。
(Successは7文字なので、Successには、sが足りないですが。)
果たして、この6つを考えるだけで、ヒットするアイデアには十分なのか、それは、本書を読んでみて、そして、自分で実際にやってみてわかることでしょう。
十分かどうかは置いておいても、このフレームワークがあることで、アイデアや企画を考える際のリストのように使うことができます。
繰り返しになりますが、正直、人には教えないで、こっそり自分だけで使いたいフレームワークです。
それでは、なぜ紹介しているのか、というと、アメリカでは、すでに150万部が売れています。
日本では、どれだけ売れているのかわかりませんが、結局、こういうフレームワークは使わないと意味がありません。
ですから、本書の価値は、結局、その人次第になるわけです。
ちなみに、この本の著者、チップ・ハース氏と、ダン・ハース氏は、兄弟とのことです。
兄弟でこういう本を執筆するというのは、結構珍しいと思うのですが、互いの興味が合ったからなのでしょう。
興味がないと、ここまで調査して、執筆することはむずかしいと思います。
興味がないと、物事の価値も、変わってくるでしょう。
自分のアイデアに力を与えるにはどうしたら良いのかと考えている人が、読まれると、興味深く読むことができると思います。
『ティッピング・ポイント』をまだ読んでいない人は、あわせて読まれると、より一層、理解が深まって、本書の価値が高まると思います。
というわけで、自分のアイデア力や企画力を高めたいという人は、読んでみてください。
「読まなきゃ損する」ヤバイ一冊だなと、感じています。
『アイデアのちから』チップ・ハース(著),ダン・ハース(著)
『急に売れ始めるにはワケがある』マルコム・グラッドウェル (著)
2008年11月25日
『ザ・チョイス』エリヤフ・ゴールドラット(著)
『ザ・ゴール』などの著者で、TOC理論で有名な、エリヤフ・ゴールドラット氏による著書です。
チョイスとあるように、選択にまつわることが、テーマです。
小売業におけるTOCの考え方という感じの内容になっていました。
まずは、『ザ・ゴール』などで、TOCの考え方を知っておくと、わかりやすいと思います。
本書の副題は、「複雑さに惑わされるな」となっており、
複雑に考えず、シンプルに考えるようにするための考え方について、書かれています。
ただ、物語形式で話が進むためか、読み手によるでしょうが、理解しやすいとは言えないかもしれません。
書店に行くと、ビジネス書のコーナーに、たくさん積まれているようです。
見かけた方もいるのではないでしょうか。
個人的には、読んで良かった一冊です。
複雑に考えると、実行できない。
複雑なソリューションは、実現しにくい。
そういうことを感じていたので、参考になりました。
ただ、わかりやすく読みやすいかというと、わたしは、読みにくく理解しにくかったです。
TOCの考え方がわかっていると、わかりやすいと思いますが、知らないと、むずかしいのではないかと思いました。
ストーリー仕立てのものは、あまりわかりやすくはないと思いますが、そういう「複雑さ」(難解さ?)をかいくぐって、本書で書かれていることを、理解して、取り入れたいなと感じました。
複雑さに惑わされるな、とは、本書についても当てはまることなのかもしれません。
2008年11月18日
『机の上はいらないモノが95%』リズ・ダベンポート(著)
『気がつくと机がぐちゃぐちゃになっているあなたへ』の著者、リズ・ダベンポート氏による著書です。
前作の続編という感じでしょうか。
前作を、さらに、簡単にした感じです。
整理ができない。
そういう人が読まれると良いと思います。
ファイリングやシステム手帳の使い方など、アナログの方法なので、デジタル機器を使っての話は、ありません。
この点は、他の本などを読まれると良いでしょう。
わたしは、前作の考え方を、自分なりに応用して、デジタル機器なども使ってきました。
整理についての考え方は、アナログもデジタルも同じだと思うので、そのようにやってきました。
例えば、パソコンのファイル整理などは、前作の考え方を使っています。
スケジュールは、一元管理することの大切さなどは、前作で学びました。
本書の『机の上はいらないモノが95%』でも、基本は変わっていません。
ですが、もっと簡潔に簡単に実践できるように、まとめられています。
わかりやすかったです。
アナログの整理を知りたい方は、両方読まれると良いと思います。
2008年11月10日
『10年後あなたの本棚に残るビジネス書100』神田昌典(著),勝間和代(著)
『10年後あなたの本棚に残るビジネス書100』神田昌典(著),勝間和代(著)
神田昌典氏と勝間和代氏による著書です。
各50冊ずつ、100冊のビジネス書が紹介されています。
良書が紹介されていました。
本書に紹介されている本は、読んでおいたほうが良いでしょう。
もちろん、他にも良書はあると思います。
100冊というと、出版されている本の数から考えると少ないです。
しかし、本書に紹介されている以上に良い本というのは、案外なかなかないようにも思います。
そういう点で、本書で紹介されているビジネス書を、まず読んでみると良いと思います。
案外良書というものは少ないのかもしれないと、本書を読んで感じました。
こう考えてくると、長期間にわたって役立つビジネス書を見つけるにはどうしたら良いのか、
という疑問が湧いてきます。
わたしの結論から言うと、好奇心や疑問を持って、たくさん読むということです。
たくさん読まないで、良書だけを見つけようと考えると、なかなか見つからないような気がします。
本書のような書評の本を読んでみるとかも、やり方としてありますが、どうしても、漏れが出てきてしまいます。
ですから、たくさん読むという力技になるのではないでしょうか。
しかし、そんなにたくさんは読めないという人は、ビジネス書の書評のメルマガをやっているので、参考にしてみてください。
2008年11月 4日
『READING HACKS!―読書ハック!』原尻淳一(著)
『READING HACKS!―読書ハック!』原尻淳一(著)
READING HACKS、読書ハックということです。
「超アウトプット生産のための「読む」技術と習慣」とサブタイトルにあります。
アウトプットのための読書、読む技術について書かれています。
読んで終わりにしないためのハックがいろいろ紹介されています。
こういう本を読んで、自分の読書術を改善すると良いと思いました。
ご存知のように、わたしは、「知識をチカラに」というビジネス書の書評メルマガをやっているので、それなりの量の本を読んでいます。
そんななかで、読書術も、いろいろと変わってきました。
以前は、こんな感じでした。
今も基本はだいたいこんな感じですが、最近は、デジタル機器を活用しています。
スキャナを使って、本のテキストや図を取り込んだりしています。
そして、ブログなどにアップしておくと、検索ができるので便利です。
情報を探すために、「検索」を活用するというのは大切な技術だと思います。
すべての情報を覚えておけるわけではないですから。
「検索」を活用するためには、アナログのデータをデジタルに変えるという手間がかかります。
これを、どうするか。
この点が、面倒だったりするわけですが。
そのうち、デジタルデータで検索も可能な電子書籍などが出てきたら良いなと思いますが、今のところ、手間をかけないと、できませんね。
アウトプットのために、インプットとアウトプットとの間を工夫する。
この点には、まだ、改良の余地があるように思います。
そして、ここを改良していくと、アウトプットも変わってくるかもしれません。
インプットの質や量を改善することも、もちろん重要ですが、アウトプットの前段階の「ツール」をどうするか。
アナログでやっていた頃に比べると、少しだけ良くなっている気がするので、ツールを工夫することが重要ということが、わかってきました。
本書では、読書の技術などについて紹介されています。
アウトプットのために、読書の技術を知りたい方が、読まれると、ヒントなどが見つかるかもしれません。
2008年10月28日
『面白いことをとことんやれば、「起業」は必ずうまくいく。』栗原幹雄(著)
『面白いことをとことんやれば、「起業」は必ずうまくいく。』栗原幹雄(著)
本書の著者、栗原幹雄氏は、ほっかほっか亭の創業に参画し、フレッシュネスバーガーの創業者ということです。
おもに、フレッシュネスバーガーの創業について書かれています。
本書の題名から想像できるように、栗原氏は面白いことをやろうとしているということがわかります。
ほっかほっか亭で、役員として働きながら、フレッシュネスバーガーを始められています。
フレッシュネスバーガーを思いついて、実際にお店をつくって、運営を軌道に乗せるまでなどが、描かれていて、興味深かったです。
これから、店舗ビジネスを始めたい方や、起業したい方が、読まれると、参考になることもあると思います。
また、仕事、仕事の心得のようなことについても書かれているので、ビジネスパーソンにも参考になるかもしれません。
本書で、わたしが参考になったことは、発想法についてです。
栗原氏は、設計士であったということで、お店などのアイデアを考えるときは、絵を描くそうです。
(アイデアノートが収録されていますので、見てみてください。)
かなりきれいですが、ここまできれいでなくても、発想の際に、絵を描くのは良いなと思います。
もう少し、絵を描いてみる、イメージを描いてみるということをしたいと思いました。
起業や仕事を、楽しみたい。
そういう方が読まれると、興味深く読むことができると思います。
2008年10月20日
『ドラッカー先生の授業』ウィリアム・A・コーン(著)
ドラッカーという名前は、ビジネスに興味がある人なら、聞いたことがある名前ではないでしょうか。
しかし、著作を読んだことがないという人も、多いかもしれません。
もし、まだ著作を読んだことがないなら、一度読んでみると良いと思います。
本書の著者は、ウィリアム・A・コーン氏は、クレアモント大学院エクゼクティブ向けマネジメント博士コースの卒業一期生ということで、本書では、ドラッカー氏の授業や、そこから学んだことなどについて書かれています。
自己啓発、マネジメントなど幅広いテーマにわたり、教えてくれています。
一冊で、ドラッカー氏の考えなどを知るには、良い本だと思います。
ドラッカー氏は、著作が多いので、なかなかすべてに目を通すことは、時間が必要になってきます。
そういう意味では、この一冊をまず読んでみるというのは、理解を助けてくれると感じました。
ドラッカー氏の著作全般について言えることですが、読んでみて思うことは、もっとはやく読んでいれば、と感じます。
例えば、戦略などについて、いろいろな本を読んだり、経験などから学んだつもりでいると、すでに、そのことについて書かれていたりします。
自己啓発について、他の本などで書かれていることが、もうすでに書かれていたりします。
本の話で言うと、食わず嫌いではないですが、読まず嫌いというのがあると思います。
何かむずかしそうだから、読まなかったりしていると、自分が知りたいことが、そこに書いてあったりします。
しかも、何年も前の本であったりするわけです。
最新の本などで書かれていることも、実は、すでに、別の人が書いていたりすることを、紹介している場合があります。
ドラッカー氏の本は、そういう元ネタの本と言えるかもしれません。
この『ドラッカー先生の授業』は、そんなドラッカー氏から、直接教えてもらった、コーン氏によるものです。
ドラッカー氏の授業の様子、ドラッカー氏の学生に対する姿勢なども知ることができます。
そこには、実際に、ドラッカー氏が、自分で言っていたことを実践している姿を見ることができます。
ドラッカー氏は、すでに亡くなっているので、このような話は、貴重でしょう。
ビジネスや自己啓発などについて、学びたい、すべての人に、役立つことを見つけることができる、そんな一冊ではないかと思います。
そして、ここから、さらに、ドラッカー氏のほかの著作などを読まれると、より多くのことを、学び得ることができるでしょう。
2008年10月14日
『読書進化論』勝間和代(著)
勝間和代氏による、読書についての著書です。
メルマガでも、紹介しました。
簡単に言うと、前半は、本を読むということについて、後半は本を書くということについて書かれていました。
他の読書術などの本とは、本を書くということについて書かれている点が、異なるように思います。
この点は、本を書きたい人には、参考になる点でしょう。
逆に、本を書く気がない人には、あまり必要ないかもしれません。
勝間氏の本の感想やどのように活用しているかということを、読者の人が答えられていました。
様々な人がいるというのがわかります。
中でも、女性が多いのは、著者が女性だからでしょうか。
ビジネス書で、著者が女性というものは、まだ少ないからか、勝間氏の本は、女性にとっても役に立つ本ということで、受け入れられているということなのかもと、感じました。
ビジネス書は、著書の経験ということで、勝間氏の読書や書籍の出版などについて書かれています。
どのような本を読んでいるか、おすすめなどが紹介されている点が良いかもしれません。
わたしも、基本的には、似たような本を読んでいますし、メルマガでも紹介しています。
『ブルー・オーシャン戦略』などは、たしかにおすすめです。
これから、ビジネス書を読みたいという人に、参考になると思います。
出版やマーケティングについては、著者の経験で、オリジナルな点があるかもしれません。
本を書く気がない人には、裏話としてはおもしろいかもしれません。
また、今回、本書のサイト、ブログを作って、本書の感想などを募集しています。
このような取り組みは、興味深いと思います。
どれほどの効果や影響があるのか、今後の著作などで、紹介されるかもしれません。
このあたりは、聞いてみたいところです。
他の本などでは、あまりやっていないことのようでもありますし。
メディアミックス、クロスメディアが、本や出版業界は弱いのかもしれません。
(強い業界があるのかはわかりませんが。)
本や雑誌の低迷が言われますが、この点などに、何かしらのヒントがあると思うのは、楽観的過ぎるのかどうなのかはわかりませんが。
読書と出版は別のものと捉える人が一般的だと思います。
それにあわせるとしたら、タイトルと内容があまり一致していない点が、アマゾンでの評価が高くならない理由かなと感じますし、わたしも、それぞれの内容を深くして2冊にわけるなりしたほうが良かったと感じます。
もしくは、タイトルを、「読書出版進化論」にするなどすればよかったかもしれません。
ノウハウ本を求めている人にとっては、物足りない感じがあるかもしれません。
そういう場合は、他の著者の、読書術などを読まれると良いのではないかと思います。
最近は、いろいろありますので。
基本的には、参考になったことを、自分にあてはめて実践する、ということでしょう。
このあたりは、自分なりに工夫する必要があると思います。
本書の読者の人の感想などが、この点で、少し参考になるかもしれません。
わたしとしては、本の活用をもっと工夫しようと感じたことが、本書から得られたことかなと思います。
本書を読んで、本を書こうと思っていなかった人が、自分も本を書いてみようという人が出てくると、おもしろいのかもしれませんね。
おそらく、そういう狙いもあるのかななどと、思いながら読んだりしました。
こういう影響なども本にはあるというのがわかります。
本だけではなく、情報などは、その人が何を受け取るか、受け取ろうとするかが大きいというのは、以前から感じていることです。
(このあたりは、稲盛和夫氏の松下幸之助氏の話を聞いたことについての話がおもしろいですね。)
こういう他の情報とつなげて読むという読み方もしようと思えば、できる一冊だと思います。
2008年10月 6日
『「仕組み」整理術』泉正人(著)
『「仕組み」仕事術』などの著者、泉正人氏による整理術についての著書です。
書類や机まわり、PC・メールの整理、頭の整理、時間の整理などについて書かれています。
仕組み整理術ということで、仕組みをつくって、それを守ってやっていくことで、整理をするということです。
整理ができないという人は、結構いるのかもしれません。
わたしも、その1人かもしれませんが、整理の基本は、
・整理のルール(置き場所など)をつくる
・それを守る
・ときどきルールを見直す
で、できると思います。
ですが、守る点がむずかしかったりします。
このために、なかなか整理ができないように感じます。
習慣にできると良いかなと自分では感じています。
考えてやるのだと、続かない、ので。
あと、以前紹介した『超!自分マネジメント整理術』石田淳(著)で、書かれていたビジュアルを使うというのも良い方法かもしれません。
整理についての基本的な考え方は、『「仕組み」整理術』と、わたしは同じようにやっています。
そのきっかけは、
で知った方法です。
机の整理法、紙の整理法、スケジュール管理などについて書かれています。
『「仕組み」整理術』とあわせて読むと、整理について頭の整理ができると思いますし、実践する際にわかりやすいと思います。
整理は、きっと、誰でも一度は、悩むものでしょう。
こういう本などを参考に、自分の整理法を、考え直すと、効率などが上がると思いますので、読んでみてください。
2008年9月29日
『成功は洗濯機の中に―P&Gトヨタより強い会社が日本の消費者に学んだこと』市橋和彦(著)
『成功は洗濯機の中に―P&Gトヨタより強い会社が日本の消費者に学んだこと』市橋和彦(著)
『成功は洗濯機の中に―P&Gトヨタより強い会社が日本の消費者に学んだこと』市橋和彦(著)
P&Gは洗剤やシャンプーなどで、有名です。
今は、好調なようですが、2000年前後には、危機にあったようです。
本書は、そのP&Gについて、とくにアラン・ラフリー氏の改革について書かれています。
どのような改革を行い、現在どういう仕組みでP&Gが動いているのかがわかります。
本書のサブタイトルに、「日本の消費者に学んだこと」とあります。
ラフリー氏は、日本などを含むアジア地域で働いていたことがあることなどから、学んだことなどを
生かしているようです。
P&Gのイノベーションやマーケティングについては、その強さややり方などが、様々な雑誌や本で、部分的に取り上げられています。
全体的なことについて書かれているものは、あまり見受けません。
そういう意味でも本書のように、ある程度、全体を知ることができるのは、有意義だと思います。
イノベーションや、マーケティング、ブランディングなどに興味がある方が読まれると、考え方などが参考になると思います。
大企業だからできることというのもあると思いますが、考え方は、取り入れることができることもあるように思います。
例えば、ラフリー氏は、消費者の様子を自分で確認したりするそうです。
現場が大切と言いますが、消費の現場に足を運ぶことで、実感として知ることができると考えているのだと思います。
本書のはじめのほうで、P&Gから学ぶことは多いと書かれていますが、たしかに、学べることがあると思います。
P&Gから学びたいと思う方が、読まれると良いと思います。
2008年9月22日
『できる人の超★仕事術』高城幸司(著)
本書のタイトルからだと、仕事術について、例えば、パソコンの活用法などが書かれているようなそんなイメージを持つ人もいるかもしれません。
本書の内容は、そういうテクニックのようなものとは、少し違っていて、「仕事ができる人」と認められるようになっていくには、どうしたら良いか、ということを、ステップを踏んで上がっていく方法について書かれています。
セルフブランディングに通じるところがある内容です。
ですから、現在、会社員で、将来的に起業したいと考えている方などが読まれると、参考になると思います。
起業したての人にも、参考になることやヒントなどが見つかるかもしれません。
著者の高城幸司氏は、元リクルートの方で、独立起業の情報誌アントレの元編集長という方で、そういうこともあって、こういう内容なのでしょう。
起業やセルフブランディングについて、さらに知りたい方は、『パーソナルブランディング』などとあわせて読むと、なお良いと思います。
『パーソナルブランディング』は、ブランディングや営業について、詳しく書かれています。
とくに、起業したての人には、とても参考になる一冊です。
まずは、『できる人の超★仕事術』を読んで、大枠をつかんだあとに、『パーソナルブランディング』で、詳細などを知ると、行動をしやすいと思いますので、あわせて読まれると良いですね。
2008年9月16日
『思考のボトルネックを解除しよう!』石川和幸(著)
メルマガでも紹介しましたが、本書では、自分の思考による限界やボトルネックを解除するための、考え方について書かれています。
認識や考え方によって、行動などを制限している、規定しているところが、人間には、誰しもあるでしょう。
そういったことを、どのように捉えて、改善するか、といったことがわかります。
知る → わかる → できる
というステップがあるとして、できるようになるまでに、どのようなことを行うと良いかということについても書かれています。
全体としては、新しいことを言ってるわけではないと思いますが、フレームワークを提示していて、まとまっているので、わかりやすいです。
思考や認識について言うと、
例えば、「投資はギャンブルだ」と思っている人は、そのように投資というものを考えて、行動するでしょう。
長期投資のメリットなどを考えることはないかもしれません。
考え方が、選択などに影響を与える可能性があります。
これが、ボトルネックになることもあるでしょう。
自分の考え方、思考のクセなどを、改めて考えてみるということは、普段から行っている人は、多くはないかもしれません。
思考が、行動や結果に、どのような影響を与えているか。
そういうことを考えたい人に、良い一冊だと思います。
自分の思考が、ボトルネックになっているのでは、と感じている人が読むと、ボトルネックを解除するための考え方などがわかることでしょう。
2008年9月 8日
『1分間勉強法』石井貴士(著)
勉強法は、いろいろありますね。
どういう方法で勉強するかで、身につき方も違ってくるので、工夫したいところです。
勉強法を選ぶ基本は、
脳の仕組みに合っているもの
自分に合っているもの
ということがあると思います。
本書は、脳の仕組みに合っている方法、と言えるのではないかと思います。
1分間勉強法ということで、短時間でできそうですが、準備などを考えると、それほど、短時間ではできないでしょう。
準備してしまえば、多くの時間をかけなくても良いと思います。
本書の要点は、いくつかあると思いますが、1つ紹介すると、
短時間に何回も繰り返すこと
ということだと思います。
これは、繰り返すと、記憶に残るということで、脳の仕組みに合っている方法だと思います。
何度も繰り返して覚えるというのは、勉強法の基本中の基本かもしれません。
ここをどう工夫するかで、効率などが変わってくると思います。
英単語などを、覚える際にも、単語カードを作って、何度も覚えるなど、学生時代にしたことがある人も多いでしょう。
こういう工夫が、効率などに影響します。
本書のやり方は、複雑ではないので、試してみると、効果を実感できるように思います。
わたしは、さらに、自分なりに、改良というか、デジタル機器を使おうと、思っています。
少し始めていますが、良いですね。
記憶に残る感じがします。
勉強法、記憶法の改善のヒントになりました。
勉強法などについて、改善したい方などは、読んでみて下さい。
2008年9月 1日
『超!自分マネジメント整理術』石田淳(著)
『「続ける」技術』などの著者、石田淳氏による著書です。
自己管理と、整理術について、書かれています。
整理が得意な人って、いますよね。
逆に、整理が苦手、うまくない人もいると思います。
整理が苦手な人は、どうしたら整理がうまくなるでしょうか。
本書では、行動科学マネジメントとという考え方、やり方で、整理と自己マネジメントについて、教えてくれています。
整理と自己管理がどうつながっているのか。
例えば、整理整頓ができなければ、モノを探すことがあるでしょう。
急いでいるときでなければ、それほど問題ではないかもしれませんが、急いでいるときに、大事なものが見つからなければ困ります。
効率的でもないでしょう。
整理整頓ができている人は、すぐに、見つけることができるでしょう。
整理整頓の方法を知ることで、自己管理、自分マネジメントについて知ることができるわけです。
具体的な方法は、本書を読んでもらうとして、実は、本書で、このブログが紹介されています。
整理というと、モノの整理をまず思いつくように思いますが、情報の整理、収集ということもあるわけです。
そこで、石田氏が、よい本の情報を得るために、このブログを読んでくれているそうです。
他にも、
404 blog not found
俺と100冊の成功本
マインドマップ的読書感想文
といった、書評ブログが、有効性が高いということで、紹介されています。
みなさん好評な有名どころですね。
その一つとして、紹介していただきました。
ありがとうございました。
書評ということだと、「知識をチカラに」のほうが、まとまっているので、役立つビジネス書を探している方には、そちらも、読んで欲しいですね。
(こちらのブログは、ネットやPC、最近では、iPhoneの話などが多いので。もちろんこういうデジタル情報も、自己管理や仕事には、ちょっとは、役立つはずとは思いますが。)
というわけで(?)、整理整頓や自分マネジメントについて知りたい方は、参考になると思うので、読んでみてください。
わたしも、早速、いくつか真似しています。
ちょっとだけ、以前よりも整理がうまくなっています。
2008年8月25日
『村上式シンプル英語勉強法』村上憲郎(著)
本書は、Googleアメリカの副社長兼日本社長の村上憲郎氏による英語の勉強法についての著書です。
村上氏の英語の勉強法を教えてくれています。
使える英語を身につけるということで、必要なことをやって、身につける方法がわかります。
読む、聴く、話す、書くといった英語の勉強法がわかるので、英語を身につけたい、英語の勉強法を知りたいという人が読むと良いと思います。
奇をてらった勉強法ではありません。
いたってまっとうな英語の勉強法だと、わたしは思いました。
村上氏は、30歳を過ぎてから英語の勉強を本格的に始めたということで、それほど若くないビジネスパーソンでもできる勉強法でしょう。
英語の勉強は、それなりの時間がかかります。
ですから、継続することが必要ですが、続ければ上達していくものでもあります。
継続することがむずかしかったりするわけですが、継続できれば、こういう勉強法が良いと思います。
留学などせずに英語を身につけた人は、多分、こういうやり方で英語を身につけてきたのではないかと、思っています。
今は、インターネットで、安価に英語に触れることができます。
そういうやり方には、本書では、あまり触れられていませんが、英語サイトや英語のポッドキャスティングなどを活用すると、安く手軽に、英語の勉強をすることができるようになっています。
これから英語を勉強して、身につけたい、話せるようになりたいという人が読んでみると、勉強法がわかります。
勉強法を知っていて、勉強するのと、しらないので勉強するのでは、差があるので、読んでみると良いですね。
2008年8月18日
『5×5マスで夢がかなう!倍速実現マップ』内方恵一朗(著)
5×5マスの25マスを埋めて、目標や夢を叶える方法などを考えるという、倍速実現マップについて書かれています。
詳しいことは、本書を読んでみて下さい。
わたしは、あまりマップ系は得意ではないというか、マインドマップで、挫折(?)していたので、どうかなと思いましたが、なかなか良いなと、やってみて思いました。
マインドマップも、
『仕事に役立つマインドマップ―眠っている脳が目覚めるレッスン』トニー・ブザン(著)
この本を読んでから、ちょっと使ってみようかなと思い始めて、少し使っています。
マインドマップの良い点は、一枚で一覧できることと、イメージで覚えられることのように思います。
この「倍速実現マップ」も、一枚なので、同じような利点があるように感じました。
最近、iPhoneを使っているからか、自己管理などについて、また、改善したいなという気が出てきています。
iPhoneでも、マインドマップが使えると良いのですけど、そういうソフトは今のところないですね。
ただiPhoneは、画像ビューワーとして良いので、マップを画像にして、iPhoneで眺めるということができます。
まだ、やっていないのですが、iPhoneは、そういう使い方もできそうと、思っています。
iPhoneのまとめ
(iPhoneについての記事は、こちらをどうぞ。)
この「倍速実現マップ」を書くと、プロジェクトごとの、やることなどがわかるので、使いやすいかなと思いました。
そのまま使うかどうかは別としても、マインドマップなどで、自分なりに改良するためのヒントや参考になりました。
自分の目標や夢を叶える方法を考える際の参考になる一冊だと思います。
2008年8月11日
『絶対に成功する!起業法』兼田武剛(著)
起業の際に必要なことについて、書かれています。
企業理念、事業領域、4P(商品・価格・流通・販促)計画、など、起業する前に、考えておいたほうが良いことがわかります。
一つひとつの事柄については、あっさりした記述ですが、全体を把握できる点が良いと思います。
新書なので、薄くてコンパクトです。
このため、短時間で読むことができます。
起業する前に、考えておくと良いことを、一通り知ることができる点が、良いと思います。
もちろん、さらに、深く多く考えたりする必要もある点が、個々人によって出てくると思います。
そういうときは、他の本や情報などをあたることで、対応する必要があることでしょう。
起業したいけれど、何から考えたらよいのか、よくわからない。
そういうきっかけにも、良い本かもしれません。
本書を、起業する際の「目次」、チェックリストのように活用すると良いかなと、思いました。
2008年8月 4日
『イケアの挑戦―創業者(イングヴァル・カンプラード)は語る』
『イケアの挑戦―創業者(イングヴァル・カンプラード)は語る』
イケアと言えば、家具のお店です。
以前、この本を読んで、おもしろい企業だなと思っていました。
創業者のイングヴァル・カンプラード氏も、ユニークな人のようだと書かれていて、その人となりなどにも、興味を持ちました。
ただ、この本は、創業者のイングヴァル・カンプラード氏による本ではなかったので、カンプラード氏によるものがあったら読んでみたいと思っていました。
『イケアの挑戦―創業者(イングヴァル・カンプラード)は語る』
こちらは、カンプラード氏へのインタビューなどから書かれたものです。
というわけで、読んでみました。
やはり、カンプラード氏には、少し変わっているところがあるようです。
現代には、ちょっといないタイプかもしれません。
だからこそ、イケアのような会社ができたという面もあるようにも思えます。
カンプラード氏の生い立ちから、イケア創業、2006年までのイケアについて書かれています。
イケアは、上場企業ではなく、財団が株を所有しています。
税金対策などもあるようですが、このあたりは、この2冊の本を読むと、だいたいわかるかと思います。
イケアという町の家具やからグローバル企業へと発展していった歴史を知ることができます。
一代で、グローバル企業を作り上げたわけですが、創業から始まって、成長期、成長に伴う苦労など、といったことが、わかりますので、起業家や経営者の方が読まれると、ヒントや気付きなどが得られることと思います。
どうせ読むなら、この2冊をあわせて読むと良いでしょう。
『イケアの挑戦―創業者(イングヴァル・カンプラード)は語る』
2008年7月28日
『マイクロソフトを飛び出して億万長者になった、私』クリスティン・コマフォード・リンチ(著)
『マイクロソフトを飛び出して億万長者になった、私』クリスティン・コマフォード・リンチ(著)
このタイトルだと、お金持ちになる話かと、思ってしまわないでしょうか。
タイトルを見たとき、わたしは、そう思いました。
内容は、多岐にわたりますが、だいたい起業本だと思います。
おもしろいです。
おもしろいからなのか、Amazon.comで、1位になった本だそうです。
普通に物語として、読んでも、おもしろいと思います。
(起業家に興味なんかない人は、微妙かもしれませんが。)
この人でなければ、書けないことが書かれているからというのが、大きいのかなと思いました。
とともに、ある意味、普遍的なテーマを扱っているようでもあり。
一言で、説明しにくい本です。
多分、読んだ人によって、印象に残ることなどが変わってくる本なのではないでしょうか。
著者は、女性なので、女性と男性でも、読後感などは違うかもしれません。
わたしの場合、全体的におもしろいということも大切ですが、たった一つでも、参考になることがあって、それが、非常に重要、印象的であれば、それだけで、本を読む価値はあると考えているので、本書は、読んでよかったです。
最後に、紹介されているある人の言葉を知っただけで、本書を買って読んでよかったと思いました。
どういう人が読むと良いのか、ちょっとわからないのですけど、がんばっている女性起業家の人などにも良いのかもしれませんし、ビジネスパーソンにも、おもしろいと思う人はいるのではないかと思います。
メルマガでも、紹介したのですが、「第四章 億万長者とのデートで学んだ大切なこと」というのがあります。
このあたりに興味がある人も、読んでみると良いかもしれません。
なかなか的を射た説明ができていませんが、わたしは、読んでよかった一冊でした。
『マイクロソフトを飛び出して億万長者になった、私』クリスティン・コマフォード・リンチ(著)
2008年7月23日
『脳が教える! 1つの習慣』ロバート・マウラー(著)
小さなことを大切にしよう。
本書をひと言で言ってしまうと、こういうことだと思います。
目標を小さな目標や行動に分割すると成功しやすい、というのを聞いたことがあるでしょう。
そういう意味で、小さなことを大切にすると言うのは、重要なことだと思います。
だとしても、結構、疎かにしがちなことかもしれません。
小さなことでは、たいしたことができないと思うからでしょうか。
それとも、面倒くさいからでしょうか。
なかなかできないことなのかもしれません。
もちろん、大きなことや大きな目標が大切でないと言うことではありません。
大きな目標も、小さな一つひとつの行動に移していくことで、達成できます。
ある意味、わかっているけど、やっていない、できないことなのかもしれません。
小さなことを大切にしたい、その価値などを考えたいという方が、読まれると良いと思います。
2008年7月15日
『最高の成果を生み出す6つのステップ』マーカス・バッキンガム(著)
『最高の成果を生み出す6つのステップ』マーカス・バッキンガム(著)
得意なこと、苦手なこと。
誰にでもあると思います。
得意なことや強みを活かせと、よく言われます。
しかし、自分の強みや得意なことが良くわからない人もいることでしょう。
本書は、『さあ、才能(じぶん)に目覚めよう』の著者、マーカス・バッキンガム氏による、『さあ、才能(じぶん)に目覚めよう』の実践編ということです。
『さあ、才能(じぶん)に目覚めよう』では、自分の素質を知ることができます。
さらに、この『最高の成果を生み出す6つのステップ』では、自分の強みを見つけて、成果を生み出すための方法について書かれています。
『さあ、才能(じぶん)に目覚めよう』などよりも、本書が、一歩進んでいる点は、弱みを封じ込めるということを取り上げていることです。
強みが大切なのはわかりますが、失敗はたいてい、自分の弱みというか、あまり強いところでないところが原因のことが多いです。
ですから、弱点をどう取り扱うか、知っておくことは有益だと思います。
6つのステップを経ていくことで、自分の強みを発揮できるようになり、弱点を封じつつ、成果を生み出せるようになる。
本書の流れは、こういった感じです。
実際に、ちょっとやってみたのですが、書かれていることは、わかりやすいのですが、やってみると、意外とむずかしいです。
自分の強みが何なのか。
把握することがむずかしいというのでしょうか。
ある程度は、考えることができますが、実際に、成果に結びつけるところが、なかなかむずかしいように感じました。
本書に書かれていることを、やってみると、自分を見つめることになると思います。
そういうきっかけとしても、良い本です。
何度か、6つのステップをやっていくうちに、もっと成果が出やすくなるのではないかと感じます。
『7つの習慣』という本があります。
7つのステップと言えると思いますが、やはり繰り返し読み返したり、考えたり、実践したりすることで、自分が変わっていくことを感じました。
本書も、繰り返して、何度か、6つのステップをやっていくうちに、自分の強みを活かして、成果を出しやすく出来るようになる。
そういう活用するための本なのかもしれません。
自分の強みを発揮して、成果を出したいと考えるビジネスパーソンの方は、読んでみてください。
2008年7月 7日
ランディ・パウシュ「最後の授業」上映会に参加してきました。
昨日(7月6日(日))は、ランダムハウス講談社によるランディ・パウシュの「最後の授業」上映会に行ってきました。
ランダムハウス講談社さんは、『ブルー・オーシャン戦略』などを出版されている出版社さんで、わたし好みの本を出されている出版社さんです。
いろいろな本を活用させていただいています。
このイベントは、smoothさん経由で、知ったイベントです。
『最後の授業』は、メルマガでも紹介しましたが、ランディ・パウシュ氏は、ガンを患い余命わずかということで、この「最後の授業」を行ったという経緯があります。
もうすでに、DVDは見ているのですが、本書の編集のTさんに、お誘いいただいたので、参加してみました。
この手の本は好きなのと、Tさんが、『発明家たちの思考回路』エヴァン・I・シュワルツ(著)の編集者さんでもあると聞き、どんな方なのか、とか知りたかったので。
(『発明家たちの思考回路』は、個人的には、本当は人には教えずに、おきたい本です。こっそりと自分のために使いたい本の一つです。)
最後の授業の上映会は、100名ぐらいの方が、参加されていました。
大画面で見ると、臨場感があるからなのか、また違った感じというか、(このランディ・パウシュ氏は、ヴァーチャルリアリティの権威の方なのですが)現実とビデオとで、その場にいるような感じを受けました。
観客の人たちも、笑いありちょっぴり涙あり(?)で、楽しまれている様子でした。
わたしも、もうすでに見ているのですが、新たな発見というか、そういうことも見つかりました。
まだ、読まれていない方、DVD、YouTubeを見ていない方は、読むか、見るかしてみてください。
きっと楽しさとともに、ランディ・パウシュ氏の生き方から、感じるものが得られると思います。
その後、編集者のTさん、Mさんと、聖幸さん、たつをさん、田口さんと、ご一緒させていただいて、いろいろお話させていただきました。
その内容は、オフレコかどうかわからないのですが、ご想像にお任せするとして、個人的には、編集者や本を作る方の想いや話、聖幸さんのおもしろい話など、いろいろ聞けて楽しかったです。
(書けなそうな話のほうが、おもしろいというのは、こういう会では、よくあることだと思いますが、)みなさん、おもしろい方ばかりで、楽しい時間でした。
2008年6月30日
『勝間和代のビジネス頭を創る7つのフレームワーク力』勝間和代(著)
『勝間和代のビジネス頭を創る7つのフレームワーク力』勝間和代(著)
フレームワークについて書かれています。
どうやってフレームワーク力をつけて、活用するかという点に、力点が置かれています。
フレームワーク力をつけたい方が、読まれると良いと思います。
フレームワークとは何かというのは、適切な日本語訳がないからか、あまり説明しやすいことではないと思います。
見方の枠組み
といった感じでしょうか。
SWOT分析やS字カーブなどは、聞いたことがあるかもしれません。
本書では、21のフレームワークを紹介されています。
ある程度必要なものは紹介されていると思いますが、これで、すべてではないですし、他にもあるのではないかと思います。
重要なものでは、例えば、マズローの欲求の5段階説などが、21の中には、紹介されていませんね。
そういった点がありますが、フレームワークをまとめて知りたい人には、良いでしょう。
勝間氏の本は、既存の本のまとめのような感じのものが多いように感じますが、とくに本書は、そういう印象が強かったです。
そういう意味では、ビジネス書などをよく読む方は、知っていることが多いかもしれません。
コンサルタントの方などは、こういう考え方をするのでしょうから、当たり前なのかなとも感じます。
そうは言っても、まとまっているので、使いやすい本かもしれません。
できれで、章ごとに、その章のまとめがあったら、なお活用しやすい本になったような気がします。
本書でも、いろいろと本などが紹介されています。
それらは、読んでもらうとして、
紹介されていないもので言うと、『『戦略「脳」を鍛える』というボストンコンサルティングの御立尚資氏の本も、本書と合わせて読むと、同じようなテーマで書かれているように思うので、参考になると思いました。
メルマガで紹介するのを忘れてしまいましたが。
フレームワークは、枠組みなので、その範囲内のことは理解できます。
なるべく全体を意識して見ようとする際に、役立つとも感じます。
ただ、枠組みの外にあるものも、意識する必要があるのだろうと感じています。
一つのフレームワークでは、なかなかあらゆることを理解する、判断するのはむずかしいです。
ですから、いろいろなフレームワークを知っておく、活用できるようにするというのは、視点をたくさん持つことにつながるのではないかと思います。
こういったことが、考えることや分析力を養うために、役立つでしょうから、フレームワークを知りたい人や、フレームワーク力をつけたい人は、まずは本書を読まれると良いと思います。
2008年6月23日
『Hot Pepperミラクル・ストーリー』平尾勇司(著)
『Hot Pepperミラクル・ストーリー―リクルート式「楽しい事業」のつくり方』平尾勇司(著)
『Hot Pepper ミラクル・ストーリー―リクルート式「楽しい事業」のつくり方』平尾勇司(著)
本書は、ホットペッパーの事業部長をされていた平尾勇司氏による著書です。
Hot Pepperが、今のような成功をどうやってつくってきたかということについて書かれています。
ホットペッパーというと、無料のクーポンマガジンです。
とくに飲食店の情報が載っているというイメージがあります。
掲載されているお店のクーポンを飲食店に行く際に、持っていくと、お得になる。
(最近では、飲食店以外の情報も載っているようです。)
そんなフリーペーパーです。
本書では、そんなHot Pepperが、どうやって生まれ、つくられてきたか、
ということを知ることができます。
Hot Pepperは、こんな風につくられてきたのか、ということを知ることができました。
目次
第1章 『ホットペッパー』の本当のすごさ
第2章 『ホットペッパー』とはいったい何なのか?
第3章 失敗が教えてくれた11の警告
第4章 事業立ち上げの仕組みづくり
第5章 急成長のキッカケとそのしかけ
第6章 顧客接点づくりの仕組み化
第7章 セオリーに反する営業の仕組みづくり
第8章 マネジメント・リーダーの育成
だめな事業をどうやって立て直すか
新規事業をどうやってうまくいかせるのか
営業の仕組み化
組織の作り方
モチベーションの引き出し方
マネジメントリーダーについて
こういったことがわかります。
事業やビジネスの裏側、マネジメント、オペレーションといったことは、表から見ていても、わからないことが多いです。
本書では、その裏側を垣間見ることができます。
強いビジネスを作る際には、実行方法や仕組み、オペレーションなどといったことが求められると感じます。
この点を知って、新しい視点などを得ることで、自社や自分に活かす、そんなヒントが得られるでしょう。
数字を使って、営業や組織を運営しているということがわかります。
組織運営では、誰が見てもわかるような基準がないと、話がなかなか進まないということが、往々にしてあります。
そうならないように、工夫が必要なわけですが、数字を使って、人が動く、そういう仕組みづくりに参考になることがあったように思いました。
ビジネスを成功に導きたいマネージャーや経営者の方が読まれると良いと思います。
自分のチームや組織を改善するためのヒントや示唆が得られることでしょう。
2008年6月16日
『モスコウィッツ博士のものづくり実験室』ハワード・モスコウィッツ(著),アレックス・ゴフマン(著)
『モスコウィッツ博士のものづくり実験室』ハワード・モスコウィッツ(著),アレックス・ゴフマン(著)
本書のタイトルは、ものづくりとなっているので、製造関係なのかと思われるかもしれませんが、それだけではありません。
商品やサービスの開発手法について、書かれています。
RDE(Rule Developing Experimentation)、法則開発実験法というものを紹介されています。
売れる商品やサービスを開発する。
もしくは、仕入れてくる。
何かビジネスを行うのであれば、必要なことです。
ただ、何が売れるのかは、なかなかわかりにくいです。
このRDEというやり方では、利用者、消費者のニーズ、ウォンツを汲み取って、商品・サービスづくりに活かす手法、方法を知ることができます。
事例としては、商品だけではなく、パッケージデザインなども出てきます。
幅広く使える手法ではあると思いました。
ただ、もう少し具体的であると、良かったです。
単に仮説をつくって、ネットなどでアンケートをするということは、わかりますが、それ以上のことがわかりにくいです。
どんなアンケートが良いのか、分析方法など、このあたりは、他の書籍なども調べる必要があるかもしれません。
(簡単には書かれているのですが。)
こういうところに少し不満を感じますが、この手法が商品・サービス開発に有効であるだろうということはわかります。
というわけで、売れる商品、サービスを開発したい人は、読んでみると良いと思います。
2008年6月 9日
『ハーレーダビッドソンジャパン実践営業革新』奥井俊史(著)
本書は、ハーレーダビッドソンジャパン社長の奥井俊史氏による著書です。
HDJの革新について書かれています。
ハーレーは、ナナハンの国内シェア1位だそうです。
ハーレーと言えば、多くの人が知っているバイクメーカーですから、ブランド論として書かれていてもおかしくありません。
しかし、本書では、ブランドとしてではなく、営業をどうやって変えていったかについて書かれています。
CRMやSFAを、実際に実践して、成果が上がるようにするために、どんなことを考えて、どんなことを行っていったのか、そういうの一端を知ることができます。
この点が、とても参考になりました。
ここまで考えて実践することで、成果が上がるようになっていったのだろうということを、知ることができました。
ハーレーだからできたという面もあるかもしれませんが、参考になります。
本書のタイトルは、営業革新となっていますが、経営革新でもあると思います。
営業を中心に、経営を変える。
そういうことを考えたい方が読まれると、ヒントや参考になることが見つかると思います。
数字で経営するということ、CRMなどの実践について、参考になりました。
2008年4月21日
『勝間式「利益の方程式」─商売は粉もの屋に学べ』勝間和代(著)
『勝間式「利益の方程式」─商売は粉もの屋に学べ』勝間和代(著)
勝間和代氏による利益についての著書です。
利益の方程式ということで、利益を式にして、そこから利益を考えるられるようになっています。
勝間式「利益の方程式」
「利益=(顧客当たり単価-顧客当たり獲得コスト-顧客当たり原価)×顧客数」
これが、その利益の方程式です。
顧客当たり単価 ↑
顧客当たり獲得コスト ↓
顧客当たり原価 ↓
顧客数 ↑
こうすれば、利益が増えるというわけです。
これは、わかりやすいですね。
そして、本書では、それぞれの上げ方、下げ方について、書かれています。
この中で、顧客当たり獲得コストと顧客数が、集客に関係しています。
この部分がなかなかむずかしいかなと感じます。
お客様になってもらうまでがむずかしいというか、苦労するところでしょう。
このあたりは、本書では、メディアミックスや口コミなどについて書かれています。
これらの式から考えて、仮説を立てて、実践していく、仮説検証プロセスを回していくことの重要性がわかります。
本書一冊で、ビジネス、商売の基本的な考え方がわかる点が、良いですね。
勝間氏は、利益を上げたいビジネスパーソン向けに書かれたということですが、これから起業したい方や起業したばかりの方などが、読まれると、非常に参考になると思います。
本書だけでは、わかりにくいところがあったならば、本書の参考文献などを読まれると良いと思います。
どれも、良書ですし、さらなるヒントや参考になることが見つかると思いますので。
2008年4月14日
『ミーティングを「時間の無駄」にしない』ニック・モーガン(著)
『ミーティングを「時間の無駄」にしない』ニック・モーガン(著)
会議やミーティングの時間を無駄にしたくない。
もっと効率的、効果的なミーティングを行いたい。
そう感じている、考えているビジネスパーソンの方は、多いのではないでしょうか。
本書は、効果的なミーティングを行うための方法について、基本的なことからステップごとに説明しています。
目次はじめに
―なぜ、ミーティングを行うのか第1章 ミーティングとは何か
1 ミーティングを始めるにあたって
2 ミーティングの準備を進める
3 ミーティングで意思決定をする
4 ミーティングを進行する
5 ミーティングでのトラブルに対処する
6 ミーティングを終了させる
7 ミーティング後のフォローをする
8 オンライン・ミーティング第2章 仕事のヒントとツール集
ミーティング運営のためのツール
自己診断テスト
自己診断テストの正解と解説
目次は、このようになっています。
ミーティングの基本的な行い方について理解できるようになっています。
そして、チェックシートもありますので、そういったものを使うことで、ミーティングの進行や注意すべき点がわかります。
ミーティングで押さえるべき点が、コンパクトにまとまっている点が、良いです。
こういった本で、ミーティングの基本を知って、ファシリテーション関連の本などで、ミーティングの最中には、実際に、どういうことを意識して、会議、ミーティングを進めると良いかを知ると良いと思います。
2008年4月 7日
『「先読み力」で人を動かす~リーダーのためのプロアクティブ・マネジメント』村中剛志(著)
『「先読み力」で人を動かす~リーダーのためのプロアクティブ・マネジメント』村中剛志(著)
先のことが読めたら、どう動いたら良いか、考えやすいです。
逆に言うと、先のことがわからずに、動いても、うまくいくかどうかはわかりません。
ですから、未来について、ある程度の予測などができることが重要になります。
そういうことを考えたい人は、これらの本を読んでみると良いと思います。
そして、そういう考え方などがわかったら、どうやって実践するかということになってきます。
本書では、「先読み力」を活かして、人を動かすための方法について、書かれています。
先読みして、前もって動くことで、問題などが起こらないように、マネジメントしていく方法について書かれています。
チームとして先読み力を活かして、プロアクティブに動いていく方法がわかります。
チームマネジメントの方法がわかるので、マネジャーなどの方が読むと、マネジメントの方法を知ることができます。
具体的なやり方なので、実践する際に、参考にしやすいと思います。
チームがまとまって動くというのは、なかなかむずかしいことです。
一人ひとりの考えや価値観などが違っているからでしょうが、そこを、どううまくまとめていくか、そういうことを考えている人に参考になる一冊です。
マネジャーの方などが読まれると良いと思います。
2008年4月 5日
書籍の週間販売ランキングをオリコンが提供開始
書籍でも「オリコンランキング」 実売データを集計 ITmediaの記事より
書籍の実売部数に基づく販売ランキング「オリコンブックランキング」がスタートした。実売データを元にした全国規模の書籍販売ランキングは国内初としている。
オリコンと言えば、ランキングですが、書籍の実売部数によるオリコンブックランキングがスタートしたそうです。
何かとランキングは、気になるわけですが、実売データが元になっているということで、売上部数も推定ということですが、わかるというのは、興味深いです。
参加書店は、紀伊國屋書店、旭屋書店、丸善、アニメイト、くまざわ書店、コミックとらのあな、三省堂書店、三洋堂書店、セブンアンドワイ(Web通販)、 TSUTAYA、明屋書店、フタバ図書、未来屋書店、八重洲ブックセンター本店、有隣堂、LIBRO Wonder GOO。参加書店は増やしていく方針だ
すべての書店が入っているわけではないので、正確な販売部数ではないでしょうが、どれくらい売れているのかの目安にはなるでしょう。
さらに、書店が増えていけば、もう少し正確になるでしょうし。
こういうのを参考に、本の購入などするのもありかもしれません。
ランキング上位の本を読むのも良いですが、あまり売れていない、人が読んでいない本を読んでみると、人とは違った視点が得られるかもしれません。
2008年3月31日
『おもてなしの経営学アップルがソニーを超えた理由』中島聡(著)
『おもてなしの経営学アップルがソニーを超えた理由』中島聡(著)
本書では、ユーザーエクスペリエンスを、“おもてなし”としています。
ここら辺の話は、本書を読んでもらうとして、個人的には、アップルがソニーを超えた理由を知りたかったりします。
たしかに、最近のアップルとソニーは好対照に見えます。
iPod、iPhoneなど、ヒット商品を発売しているアップル。
いまいちパッとしないソニー。
このあたりの理由を知りたいところです。
結局のところは、出井氏を中心とするスーツ族(ソニー内部では「文官」と呼ばれていたそうである)が久夛良木氏を代表するギーク族(もしくは「技官」)の心をつかむことができず、せっかく出井氏が持っていたビジョンを実行することができなかった、というのが私なりの解釈である。(p.042)
スーツのビジョンをギークが実行できなかったから、ということです。
ここら辺の議論は、さらに、以下のブログ記事を読むとわかりやすいかもしれません。
「おもてなしの経営学」:ソニーのエンジニアの名誉のために一言 ([の] のまのしわざ)
何故SONYの経営はiPodを創れなかったか - 雑種路線でいこう
たしかに、結局、そういう結論になってしまうのかなと思うのですが、どうもそれだけではないような気もします。
顧客、ユーザーの心のつかみ方が違うのかなと思います。
どちらも、ユーザー重視の企業とは感じません。
ただ、そこにも違いがあるように感じます。
新しさや機能・スペックでアピールするソニー。
ユーザエクスペリエンスやデザインでアピールするアップル。
完全にこうなっているというわけでないですが、こういった違いを感じます。
最近のソニーの製品、一つひとつは、悪くないように感じます。
PSPやサイバーショットなど、おもしろいと感じる機能などもあります。
ただ、統一感はあまり感じません。
ああ、これはソニーの製品だ、という感じがする、象徴するようなものがないというのでしょうか。
それに比べると、アップルの製品は、数が少ないからでしょうか、ジョブズ氏が、コントロールしているからでしょうか、統一感というか、同じ会社がつくっているという感じが使っているとします。
それが、UIによるものなのか、デザインによるものなのか、コンセプトによるものなのか。
目指すものが共有されている、もしくは、表面上には、表われてきていることが重要なのでしょう。
これを実現するには、社長やCEOが重要なのか、チーフ・おもてなし・オフィサーでもつくるとよいのか、わかりませんが。
ここまで書いてきて、結局、ソニーは、これからどうしたら良いのか。
統一感とインパクトのある商品をつくること、という結論になってしまいそうです。
iPodは、アップルを象徴する商品のようになっていると思います。
これから、iPhoneがそれに代わるのかわかりませんが、ウォークマンが、ソニーの象徴のような商品だったように、そういう商品が必要なのでしょう。
でも、こんなことは、わかりきっていることでしょうね。
実際に、それを実現するには、どうしたらよいか。
それが、むずかしいから、どの企業も苦労しているわけですし。
本書は、といったことを、考えたりした本でした。
ものづくりやIT、ウェブ関連に興味がある方が、読まれると良いと思います。
頭に刺激を得ることができるはずです。
2008年3月30日
未来と戦略を考えるために、読んでおくと良い本7冊
今朝(2008/03/30)の日経朝刊で、『経営の未来』と『戦略のパラドックス』が、紹介されていました。
どちらの本も、昨今流行の勉強本やノウハウ本ではないですから、ベストセラーになるような本ではないのかもしれません。
そして、前者は、どこかで言われていることのまとめのような本ですし、後者は、500ページほどある分厚い本なので、手軽な本が読みたい人が、読みたいと思う本ではないのかもしれません。
アマゾンの評価も低かったりするかもしれません。
ただ、「経営者」であるなら、読んでおくと良い本だと感じました。
『経営の未来』では、これからの経営、マネジメントについてボトム主義経営というものを指摘しています。
『戦略のパラドックス』では、不確実性における戦略について書かれています。
『経営の未来』では、マネジメントが、管理層よりも従業員側に移ってきていることがわかります。
そして、『戦略のパラドックス』では、不確実性を超えるための戦略立案、実行についてがわかります。
これらの2書の背景にあるのは、「未来の不確実性」ということです。
変化が速くなったということが、言われたりします。
その真偽は置いておくとして、未来が不確実であることは、昔もそうでしたでしょうし、おそらくこれからも変わりそうにないことだと思います。
未来が正確には予測できないとして、適切なマネジメント、戦略を立案、実行することが可能なのか?
そういう背景が、共通していると思います。
そして、『まぐれ』で指摘されている、後知恵バイアスなどをどう考えるのか?
『経営の未来』で、『自己組織化と進化の論理―宇宙を貫く複雑系の法則』が引用されています。
たまたまでしょうか、最近、文庫化されました。
自然淘汰ではない、秩序の生まれ方などについて書かれています。
企業の盛衰を、生命になぞらえたりします。
倒産したりすると、淘汰されるなどという表現を使ったりします。
自然淘汰以外の秩序のつくられ方を考察している本です。
未来が不確実だとして、その一方で、データが増えることで、戦略を決定しやすくなっているということが、『その数学が戦略を決める』で、わかります。
また、『戦略のパラドックス』の著者、ゲイリー・ハメル氏は、『イノベーションへの解』の共著者です。
『イノベーションへの解』では、利益ある成長をめざすにはどうしたらよいかということが書かれています。
加えて、理論をもって考えることのメリットなどがわかります。
そして、クリステンセン氏の『明日は誰のものか』。
そう明日は誰のものなのか?
誰が勝ち残るのか?
未来を考えて、そこから戦略を導き出す。
これらの本は、そういうことを考えるのに、良い本だと思っています。
こうやって書いてきましたが、ここで紹介しているこれらの本には、関連性があると最近気づけるようになりました。
一読してわかることもあるでしょうし、あとからわかることもあると思います。
未来の不確実性という難問に、どう答えるのか?
そういうことを考えたい人が読んでおくと良い本です。
どれも良書だと思います。
大きな枠組みがわかって見えるようになる本です。
ノウハウ本や勉強本などのように、手軽でわかりやすいものではないかもしれません。
多くの人が読んでいる本でもないでしょう。
だからこそ、差別化できるのではないか。
そして、ビジネスパーソンも、自分という「会社」の「CEO」だと考えている人であるなら、読んでおくと良いかもしれません。
『自己組織化と進化の論理―宇宙を貫く複雑系の法則』スチュアート・カウフマン(著)
『まぐれ―投資家はなぜ、運を実力と勘違いするのか』ナシーム・ニコラス・タレブ(著)
『明日は誰のものか イノベーションの最終解』クレイトン・M・クリステンセン (著),スコット・D・アンソニー(著),エリック・A・ロス(著)
2008年3月24日
『「仕組み」仕事術 最少の時間と労力で最大の成果を出す』泉正人(著)
『「仕組み」仕事術 最少の時間と労力で最大の成果を出す』泉正人(著)
「仕組み」仕事術ということで、仕組みをつくることの重要性を言われています。
仕組みは重要だと思います。
再現性がないと、なかなか安定したものがつくりにくくなりますから。
とくにルーティンワークは、仕組みをつくることで、効率性が上がります。
そして、その仕組みを改善、革新することができると、より良いです。
最近も、ノウハウ本が人気ですが、ノウハウにも、仕組みを意識しているものと、単なるテクニックのものがあります。
この辺を意識して、本を選んで読むということも必要です。
テクニックよりも考え方、と言われるのは、ちょっとしたテクニックでは、応用が利きにくい、長期的な効果が少ないというのがあります。
テクニックよりも仕組みの重要性を認識して、仕組みづくりを考えたい方が読まれると良いと思います。
また、本書は、どちらかというと、ビジネスパーソン向けですが、経営者向けには、こちらの本などもあわせて読まれると良いと思います。
2008年3月17日
『リストのチカラ[仕事と人生のレベルを劇的に上げる技術]』堀内浩二(著)
『リストのチカラ[仕事と人生のレベルを劇的に上げる技術]』堀内浩二(著)
いろんなリストが紹介されています。
リーダーシップとか、文章術など、仕事などに役立ちそうなリストが満載です。
メルマガのほうでも書きましたが、本書でわかったことは、わたしは、あまり記憶力が良いほうではないので、リストの項目は少ないほうが良いということです。
さらに、重要なことだけ知っておきたいので、リストの項目数は少ないほうが、わたしには良いです。
本書を読んで、自分について、そういうことがわかりました。
そんなリストの項目が少ないほうが良いわたしのような人でも、何かをやる際に、チェックするために活用できる本だと思います。
リストをつくって活用するということは役立つ、とわたしも感じています。
To Doリストや考える際のリストなどがあると、便利です。
ただ、活用できるリストをつくるのは、なかなか大変です。
そういう手間を省きたいというか、すでにあるリストを活用して、自分なりにアレンジして使う。
本書は、そんな風に使える本のように思います。
リストの力を活用したい方が、読んで使うと、仕事のレベルなどが上がるのではないかと思う一冊でした。
2008年3月10日
『ウェブ時代 5つの定理 この言葉が未来を切り開く!』梅田望夫(著)
『ウェブ時代 5つの定理 この言葉が未来を切り開く!』梅田望夫(著)
梅田望夫氏の著書です。
ビジョナリーの言葉について、書かれているものです。
第1定理 アントレナーシップ
第2定理 チーム力
第3定理 技術屋の眼
第4定理 グーグリネス
第5定理 大人の流儀
5つの定理は、このようなものです。
起業したい人が読むと、興味深く読めるのではないでしょうか。
わたしは、おもしろかったです。
経営や起業に興味がない人は、そこまでおもしろくはないかもしれません。
ネットの方向性みたいなものは、梅田氏の他の著作を読むと良いと思います。
本書のテーマは、言葉です。
言葉を見つけることについて書かれている部分があります。
わたしも、本などを読むのは、言葉を見つけるためだな、と思っています。
本書でも、これは、と思う言葉を見つけることができました。
そういう点で、本書を読んで良かったです。
起業に興味がある方などで、力になる言葉を見つけたい人が読まれると、何か見つけることができるかもしれません。
2008年2月18日
『地域トップ中小企業の社長が書いた「理想のNo.2」のつくり方』森下吉伸(著)
『地域トップ中小企業の社長が書いた「理想のNo.2」のつくり方』森下吉伸(著)
有名な大企業の創業などの話では、右腕といわれる人がいるというのは、よく聞く話です。
そういう意味でも、理想のNo.2がいたら良いですし、忙しい人であれば、自分がもう1人いたらなあ、と思ったりすることでしょうから、自分の考えを理解してくれる部下がいたら、良いですよね。
本書では、そのような理想のNo.2をどう育てるかということについて書かれています。
理想のNo.2、右腕がいたらと思うことはあっても、どうしたらそのような人材を育てられるのか、わからないという方が読まれると良いと思います。
なるほどなあ、と思うところがありました。
本書は、No.2の話ですが、管理職や部下の話としても、参考になる点があるように思いました。
そういう点では、部下がいる方にも参考になる本でしょう。
理想のNo.2がいたら、いろいろとメリットがあるということもわかりますし、こういう人材が、中小企業には必要だと思います。
というわけで、中小企業の社長で、右腕や理想のNo.2が欲しい方は、読んでみてください。
2008年2月12日
『バフェットの教訓』メアリー・バフェット(著),デビッド・クラーク(著)
『バフェットの教訓』メアリー・バフェット(著),デビッド・クラーク(著)
ウォーレン・バフェット氏の教訓が、紹介されています。
投資についてはもちろんですが、人生訓のようなことも紹介されています。
そういう意味では、深いです。
バフェット氏の投資法については、他の本などでも紹介されている通りです。
基本的に、長期投資です。
そういう投資方法を実行できるか、というのは、その人の状況や性格などにもよるような気がしますが、投資をする際に、知っておくことは有益でしょう。
会社経営という話だと、長期投資で成果を出しているバフェット氏が投資するような会社を作れると良いのでしょうけど、IT関連は、たぶん、バフェット氏は投資しないでしょう。
とは言え、長期的に、成長するにはどうしたら良いのか、考えるヒントのようなものも見つかるかもしれません。
見つかるにせよ、見つからないにせよ、バフェット氏の言葉は、おもしろく考えさせられるので、一読の価値はあると思います。
世界2位の資産家と言われる、バフェット氏の考えを知りたい方が、読んでみてください。
2008年2月 4日
『戦略のパラドックス』マイケル・E・レイナー(著)
もし未来がわかっているとしたら。
何をしたら良いか、ある程度わかります。
しかし、未来を確実に知ることは、できないでしょう。
だとすると、未来には、多かれ少なかれ、不確実性があるということです。
戦略というものは、将来が良くなるように考えるものです。
そうであるにもかかわらず、未来が不確実であるとすると、うまく行くように考えた戦略によって、環境の変化などによって、うまく行かないこともあり得るということです。
戦略には、このような不確実性、パラドックスがあるわけです。
本書では、このような戦略のパラドックスについて、どのように考えて、対応すると良いか、考察しています。
簡単に言うと、未来が不確実にもかかわらず、そのリスクを抑えつつ、戦略を有効に働かせるにはどうしたら良いかということです。
事例が興味深いです。
ソニーのベータマックスの失敗や、マイクロソフトの戦略など。
この事例を読むだけでも、いろいろと考えさせられるところがあります。
現在の企業の動きなどを考える際に、参考になることが見つかるように思います。
このところ、戦略についての本を読む機会があります。
『その数学が戦略を決める』
『戦略不全の因果』
戦略の有効性はわかっていても、どの戦略を取れば良いのか。
未来が不確実であるにもかかわらず、戦略の妥当性をどう判断したら良いのか。
戦略論について考えると、こういうことがわかっていなかったように思います。
本書などをきっかけにして、この辺りのことが、頭では理解できたように感じました。
戦略の妥当性の判断ができたとしても、戦略をどう実現するかという課題は、依然としてあるわけですが、戦略の不確実性をどう考えて、リスクを抑えると良いのか。
こういったことがわかったことが、本書を読んでの、一番の収穫です。
ちなみに、本書の著者、マイケル・E・レイナー氏は、『イノベーションへの解』の共著者です。
クリステンセン氏のイノベーションの著書も合わせて読むと、理解が深まると思います。