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2006年05月18日

『ライフサイクル イノベーション 成熟市場+コモディティ化に効く 14のイノベーション』 ジェフリー・ムーア (著), 栗原 潔 (翻訳)

ライフサイクル イノベーション 成熟市場+コモディティ化に効く 14のイノベーション
ライフサイクル イノベーション 成熟市場+コモディティ化に効く 14のイノベーション


本書は、『キャズム』の著者であるジェフリー・ムーア氏によるイノベーションについての著書です。

100社の事例とともに、成熟市場などでのイノベーションのタイプについて説明されています。


市場サイクルのなかで、どのようなイノベーションタイプを選択すると良いのかというフレームを与えてくれています。

イノベーションの必要性を理解している方は、ぜひ本書を読むべきでしょう。

(ただ、事例が、大規模な企業が多いように思うので、その点をどう考えるかということはありますが。)


本書の中で、『ビジョナリー・カンパニー2』『エクセレント・カンパニー』『イノベーションのジレンマ』 『イノベーションへの解』などが、さらりと触れられていることからわかるように、これらの本を読んだことがある方には、とくにおすすめします。


また、あわせて『ブルー・オーシャン戦略』も読まれることをおすすめします。


個人的には、今年1、2を争うくらいのヒットでした。

というのは、この1、2年、疑問に思っていたことに、ヒントというか見方を与えてくれたからです。


顧客創造のために、企業が持つべき機能は、マーケティングとイノベーション、と言ったのは、ドラッカー氏です。

イノベーションが差別化の源泉だとすると、その重要性はわかります。


では、どんなときに、どんなイノベーションをすると良いのか。

取るべき戦略が状況によって変わってくるというのはわかりますが、その判断基準が、イマイチよくわかりませんでした。


市場サイクルの中で、どんなタイプのイノベーションを取ると良いか、これが本書のテーマです。


というわけで、どんなときに、どんな方向性を持つと良いかを判断するフレームを与えてくれているわけです。


本書の原題は、「Dealing With Darwin: How Great Companies Innovate at Every Phase of Their Evolution 」です。

直訳すれば、“ダーウィンに対応する”ということです。

生存競争、適者生存、に対応するという意味でしょう。


本書は、こう締めくくられています。

「ようこそ、生存競争の世界へ。」

本書が、その道案内をしているということを、言っているように思います。


あなたやあなたの会社が、競争社会にいるとしたら、読まないという選択肢は、もったいないですね。


ライフサイクル イノベーション 成熟市場+コモディティ化に効く 14のイノベーション
ライフサイクル イノベーション 成熟市場+コモディティ化に効く 14のイノベーション

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